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2025年02月17日

アイデンティティの形成 個人と社会・集団 沖縄随想6

 連載1~4で、「ウチナーンチュとヤマトンチュ」について書き、アイデンティティについて触れた。ここでは、そのことにもかかわりながら、アイデンティティについて考えていきたい。
 近年では、「自分探し」の中で「自分のアイデンティティは何か」という問をもつ若者が結構多い。それ以前の乳幼児期には、親などの大人から「○ちゃん、可愛いね」「〇ちゃん、あんよが上手ね」「○ちゃん、◇が大好きなんだね」などと声をかけられて、自分の特性に気づいていく。また、保育園などでの同じ年頃の子どもたちや兄弟姉妹と過ごす中で、自分なりの特性に気づいていく。それらのなかで、自分のアイデンティティを少しずつ築いていく。そうした個人レベルで形成されるアイデンティティは、自分がかかわる社会・集団の特性ともつながり、自分が属する社会・集団がもつアイデンティティにもつながっている。そして、少年期になっていくと、社会・集団とのかかわりの中で、自分なりに特性を形成しはじめ、それがアイデンティティとして展開していく。さらに青年期になると、自分の現在だけでなく将来も含めて、「自分の得意不得意」「職業希望」「関係性構築の希望」などへと広がり、「自分探し」を営んでいく。それは、タレントやプロ選手になりたいといった空想傾向が濃厚なそれ以前の願望ではなく、社会的現実と交差するなかで、社会的現実の構築に参加するなかで、自分がどういう役割を果たしていきたいか、そのために自分にできること、しなくてはならないことなどを考え実践していく。
こうしたアイデンティティにかかわる社会的現実は、いろいろな場面で登場する。直接触れたり体験したり、人間関係の中で生まれるものだけでなく、マスメディアや書籍などを通して取得した情報を勘案しつつ、子ども・若者は自分育てをしつつ自分探しを進めていく。それらを視野を大きく広げていうと、人類史的なつながりの中で形成されるものである。次回それらについて考えていこう。

アイデンティティの形成 個人と社会・集団 沖縄随想6

写真は本文にかかわりなく、わが家の隣の森の上にかかった虹 森の向こう側に我が家がある



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Posted by 浅野誠 at 18:52│Comments(0)沖縄
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