7日朝 散歩に出かけていた虹(メス猫)が、大声で叫びながら家の中にもどってくる。聞いたことのない叫び声だ。すぐに抱っこする。彼女の顔から血がいっぱい出てきて、私の衣服は血だらけ。
猫同士のケンカか、カラスなどの鳥にやられたのか。それともハブか。
2時間近く叫んでいたが、昼を過ぎると、ぐったりして、ジッとしている。
どう対応してよいかわからない。それでも、午後4時ごろ、水をたくさん飲んだので、ほっとする。食事はしない。
動物病院に行こうということになったが、あいにく日曜日だ。いろいろとネットで調べ、電話する。かかりつけ病院は、テープ応対。救急診療所は電話にでない。さらに調べると、コロナのために臨時休業中だという。電話を取る病院がなかなかない。一か所の動物病院が電話対応してくれた。しかし、ハブの血清はないとのこと。他にもいろいろとやってみたが、うまくいかない。
そのうち、毒がまわってきたのか、顔がはれてきて、噛まれた側の左目が細くなってきている。恵美子と私とオス猫の雨とで、一晩中看病が続く。
8日朝、かかりつけ医院に駆け付ける。医師が、見たとたんに、「ハブだ。」と宣言。猫などの他の動物とのケンカなら、白い膿が出るが、血のかたまりで黒くなっている。猫同士だと、大声でわかるし。ということで、ハブによるものということだ。
命は大丈夫とのこと。イヌや人だと、命にかかわるが、猫の場合は、軽くすむらしい。しかも噛まれた箇所は顔で、肉が少ない所だから、軽くすみそうだとのこと。ただ、影響は出るようで、治癒までの2~3週間はかかりそうな感じだ。
直ちに、リンゲルで栄養補給をする。注射器で流動食を食べさせようとするが、食べない。それは持ち帰りとなった。ほかに注射を2本打つ。2週間後に再受診するように言われる。
家に戻ると、ほとんど横になりっぱなしだ。顔の腫れは大きくなってきて、いつもの顔とは全く違う顔。でも、鳴き声は、少しはよくなる。食事は、その日はとらない。でも、注射などの効果か、少しは安定してくる感じだ。
驚いたことに、開いていた戸から、散歩に出かける。「まさか」である。そのまま、庭の端まで30メートルは歩いていく。追っかけて連れ戻す。でも元気が出始めたという点で、一安心。
雨が、傷の周辺をなめようとする(本人は愛情の毛づくろいだろう)が、いやがる。いつも雨がやる「じゃれつき」もいやがって、相手にしない。トイレで「うんち」をする。お腹が少し動き始めたのだろう。
恵美子が、手を当てる「手当」療法をすると、状態がよくなるので、くりかえす。
9日、つまり48時間経過すると、病院でもらった注射器で流動食を与えると、食べる。その後、いつもの柔らかい魚肉中心の食事も食べる。水も飲む。そして、たくさんの「おしっこ」もする。昼からは、食事も増え、夕方までに通算5回の食事。全部合わせれば、通常の3割ぐらいは食べただろうか。「うんち」もする。
顔の腫れも少しは小さくなってくる。室内とベランダに限っているが、歩く量も増えてきた。マッサージ器具にいる私のお腹の上に飛び乗ってくる。いつもの姿だ。毛づくろいをして、血で汚れた毛をきれいにし始めた。
夜は、久しぶりに、私の足元で眠る。少々重いが、私も安心してぐっすり眠る。
10日 いつもの固形食を食べる。量は、いつもの半分以上になる。鳴き声も、いつもに戻ってきている。室内をよく動くようになるが、ゆったりしている。まだじっとしていることが多い。顔の腫れもかなり収まってきた。血がついて固まった毛の個所を自分でつくろっている。今朝撮影した写真は、ようやく驚かれない程度の腫れなので、公開することにした。写真左側(本人からすれば、右)の耳と耳の下の個所を噛まれた。(続く)