男女関係 小学生時代に女生徒からいじめられる 出会った方々3

浅野誠

2024年11月02日 19:27

小学校5年のころ学校内に新設された音楽部に入部するが、男は2,3人しかいない。入ると、男の同級生からは「男のくせに音楽をするとは」とからかわれる。
校区には、農村地域では珍しく都会的な垢抜けした雰囲気をもつ大工場の「社宅」があって、クラスに1~2名の生徒がいた。そこから通う女生徒がクラスにいた。フォークダンスで教師の指示で交代していく男女ペアが手をつなぐ場面で、彼女は、私の手を叩き、いじめが始まる。そのことを私は隠していた。大人になるまで、誰にも話さなかった。50歳ごろに小中学校の同級会があり、一度だけ出席した折に、その女生徒と再会する。私は緊張していた。だが、クラスメイトは、いじめ関係を皆知っていた。私だけが、長期にわたって悩んでいたことが判明した。
そのクラスメイトたちから私一人だけ離れて、都市部にある男子校の中学高校に通う。女性と会話をする機会は、母と姉以外にはない状態が高1までの4年間続く。中1,2の思春期のころ、同じ通学電車に乗る他校の女生徒にほのかな思いをもつこともあったが、何も進行しなかった。そのころ、父親が買い与えた50巻ほどの世界名作全集を読むことが、私と世界とのつながりを築くうえで大きな役割を果たした。恋愛小説などもあったが、私にはまったく未知の世界だ。武者小路実篤作品などが、「友情」へのあこがれをつくり、「友達」づくりに励むが、男生徒ともつながりを作るのが下手なままで、「友情」形成にはもう少し時間が必要だった。
そんななかで、孤独感が強く、寂しさを感じる時期が結構長かった。女性とは、話さえする機会がもたないまま、高1までを過ごした。そのため、狭い路地で、女性と出会うとどぎまぎし、恥ずかしくて涙がでたことがあった。高2で生徒会役員になり、他校の女生と出会う機会が5年ぶりにあってから、事態が変わっていく。



写真は本文にかかわりなく、恵美子とアメ

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